こんにちは!
私はこれまで10回以上サンライズで移動してきましたが、最近満席になることが増えた気がします。
気軽に乗れなくなったのは悲しいことですが、最後の寝台列車が末長く残っていくためにも、多くの人に乗り続けてもらいたいのも事実です。
そこで、この記事では、サンライズの切符の「裏技的」な取り方をいくつか紹介したいと思います。
- 1.10時打ち(大阪→東京は要注意!)
- 2.岡山で出雲と瀬戸を移動する(ノビノビ座席限定)
- 3.キャンセル落ちを狙う
- 4.乗りたい設備が取れないときは違う設備を仮押さえ
- 5.ツアー商品で買う
- 記事のまとめ
※普通の取り方(E4589や窓口での買い方)は多くのブログで紹介しているので、ここでは紹介しません
1.10時打ち(大阪→東京は要注意!)
JRの人気の高い切符をゲットする上でもっともスタンダード(かつ古典的)な方法が10時打ちです
JRの切符は1ヶ月前の10時に一斉に発売されます。そのため、発売の少し前にみどりの窓口に行き、「10時に発売される1ヶ月後のサンライズをお願いします」と伝えると、10時と同時に取ってくれるというのが10時打ちです。
ただし、10時より前に申し込みを受け付けてくれるかは、駅によっても担当の方によっても異なります。原則として10時から受付を開始することになっているので、断られても怒ってはいけません。
ネット上には10時打ちおすすめ駅など書いてありますが、そういった駅は混雑するので繁忙期の切符を取る時は避けた方がいいです。お近くの窓口が2つ以上ある駅に行ってみましょう。
…とここまでは一般的なお話。ここからは他のサイトにはあまり書いていないサンライズならではの注意事項です。
サンライズは寝台列車なので夜通し走ります。つまり走行中に日付が変わります。日付が変わった後で止まる駅から乗るとき、その切符の発売日には注意が必要です。
例えば、大阪駅から東京駅に行く時、サンライズは大阪駅を0時33分に発車します。日付が変わってから乗ることになるのです。この切符はいつ発売されるのでしょうか?
実はJRの切符は発車日を基準として1ヶ月前に発売されることになっています。つまり大阪から乗る日の「1ヶ月前」の「さらに1日前」に発売されるのです。
具体例を挙げましょう。2月10日の0:33に大阪駅を出るサンライズ出雲に乗ろうと思った時、その切符の発売日は「1ヶ月前(1/10)」の「さらに1日前」で1/9になるのです。
注意が必要な「日付が変わってから停車する駅」は
【下り】静岡、浜松、姫路 以西
【上り】三ノ宮、大阪、静岡 以東
です!神戸(三ノ宮)や大阪から東京に帰る時は要注意ですね
2.岡山で出雲と瀬戸を移動する(ノビノビ座席限定)
「ノビノビ座席」で岡山より西に行きたい場合におすすめの方法です。「東京から米子に行きたいけど、出雲は満席」といった時にしばしば有効です。
ノビノビ座席とは、いわゆる雑魚寝で、硬い絨毯の上で寝るイメージの座席です。快適性が低い代わりに非常に安いことが特徴です。
そのため、下り列車の場合、姫路や岡山で降りる人や、これらの駅で新幹線に乗り換えて広島や九州を目指す人が多く乗っています。つまり、サンライズ出雲もサンライズ瀬戸も岡山から先はガラガラになることが多いのです。
加えて、東京〜岡山の区間についても、「瀬戸」か「出雲」のどちらかなら空きがあるという場合があります(「瀬戸」の方が空きがち)。
そこで、東京からの下り列車で
サンライズ瀬戸に乗りたい時、岡山まで「出雲」で行って、岡山で「瀬戸」に乗り換える
とか
サンライズ出雲に乗りたい時、岡山まで「瀬戸」で行って、岡山で「出雲」に乗り換える
と空席があるという場合があるのです。
重要なのはこの場合、岡山で乗り換える切符を買っても、通しで乗る場合と料金が変わらないということです。みどりの窓口で「ノビノビ座席が満席です」と言われてしまったら、岡山で乗り換えたら空いていませんか?と聞いてみましょう。(この切符はネットでは購入できません…)
さて、なぜこうしたことができるのか、少し難しい規則の話をします、興味ない人は読み飛ばしてください。
あまり知られていませんが、特急の指定席に乗る時、同じ列車の中で途中で座席を移動することができます。さらに、JRの規則では、二つの列車が一部の区間で連結されて走る場合、その二つの列車は同じ列車とみなすことができるのです。加えて、ノビノビ座席は「寝台」ではなく「指定席」として扱われるため、区間ごとに座席を指定するので、途中で空いた席に移動することができるのです(必ず事前に途中で移動する指定券を買ってください)。
※「寝台」は区間ではなく列車ごとに指定します。つまり、誰かが使った後の寝台を使うとはありませんし、終点に着くまで自分が降りた後に誰かがその寝台を使うことはありません。一方、「座席」は、自分が降りた後の区間は空席になりますし、他の人が使うことができます。「寝台」とは乗車に「寝台券」が必要な設備なので、「指定席特急券」だけで乗れるノビノビ座席は制度上は寝台ではありません。
3.キャンセル落ちを狙う
これも古典的なやり方ですが、かなり有効です。特に先に紹介した、途中で移動する方法と組み合わせると、案外取れたりします。
言うまでも無いことですが、JRの切符はキャンセル待ちができません。一方で、サンライズはビジネス利用も多く、キャンセルがよく出ます。そのため、3週間2週間前に満席でも、根気強く空席状況を調べていると直前に空きがでることがしばしばあります。
特に、列車出発日の2日前まではキャンセル料が安いため、2日前にキャンセルが出やすいと言われています。それでも空席が見つからない場合、この写真のように区間の分割と組み合わせて探すと見つかるかもしれません。
※「列車出発日」というところに注意!サンライズは日付をまたぐ列車です
瀬戸の「東京→高松」を根気強く狙っていたところ、前日になってシングルDXで空きが出たということがありました(予算オーバーで買えませんでしたが…)。
キャンセルを探す方法としては、みどりの窓口で問い合わせる以外にも、JR西日本のE5489で検索して探すことができます。また、ノビノビ座席だけは駅の指定席券売機やCyber Station(ログイン不要)でも検索できます。
4.乗りたい設備が取れないときは違う設備を仮押さえ
乗りたい設備の空席はないけど他の設備なら空いているという場合は、その空いている席を借りで取っておいて、キャンセルを狙うという方法をおすすめします。というのも、サンライズの設備は1回だけ、「無手数料」で他の設備に変更することができるからです。また払い戻すときもキャンセル手数料は「列車出発日の2日前まで」は330円と激安だからです。
変更や払い戻しに関するJRの切符の制度について少し補足します(飛ばしても大丈夫です)。
基本的にすべてのJRの切符は、「1回」だけ「同じ種類の切符」に「無手数料」で変更することができます。サンライズの乗車には「乗車券」「特急券」「寝台券」の3種類が必要です(ノビノビ座席では「寝台券」は不要)。そして特急券寝台券は1枚の切符として発券されます。
サンライズの設備が変わる場合、この「特急券寝台券」(ノビノビ座席の場合「指定席特急券」)が変更になります。これらの切符は「指定券類」として扱われるため、1回に限り、サンライズの他の設備だけでなく、日本中のJRのあらゆる「指定券類」に変更できるのです(区間も日付も自由に変えられますが、「自由席」にだけは変更できません)。
多くの場合、寝台列車は「移動の手段」ですから、希望の設備がなかったとしても他の設備で移動することになると思います。しかし、もしキャンセルするという時はどうなるのでしょう。
キャンセル待ちの説明でも少し触れましたが、JRの指定席や寝台の切符は「列車出発日の2日前」までは330円と非常に安く設定されています。前日になると切符の値段の3割になるので注意が必要です。ですが先ほど説明した通り、1回だけ同じ種類の切符に無手数料で変更することができます。なので、1ヶ月以内に他の旅行で指定席を使うという場合は、そちらに変更してしまうこともできます。JRのどの区間でも変更できますし、寝台券であっても特急や新幹線の指定席特急券に変えることができます(自由席には変えられません!)。
※ちなみに、指定の日の前日に、1週間後の切符に変更して、キャンセル料を安くするということはできません。変更後の切符に「二日以内に変更」のスタンプが押されてしまい手数料3割での払い戻しとなります。
5.ツアー商品で買う
サンライズは、昨今の寝台列車ブームもあり、唯一の寝台列車ということもあり、頻繁に旅行ツアーが組まれます。そのため、サンライズだけが目当てなら、割高ですがツアーに参加することで確実に乗ることができます。
様々な旅行会社がプランを組んでいるので「サンライズ ツアー」などで検索すれば見つけることがでるでしょう(私はやったことがないので詳しいことはわかりません…)。
記事のまとめ
寝台列車には夜行バスにも在来線特急にもない独特の風情があります。
バリエーションに富んだ快適な設備を揃え、夜は都市部の街明かりの中を快走し、明るくなると大自然の伯備線を駆け抜けたり、瀬戸大橋で海を越えるサンライズは、寝台列車の醍醐味を凝縮した文字通り唯一無二の存在です。
この記事では、最近切符が取りづらくなった(気がする)サンライズの裏技的な取り方を説明してきました。まずは10時打ち、だめならキャンセル待ち、それでもダメなら区間を分けてノビノビ座席で仮押さえといった具合に、ステップを踏んでいろいろな方法を試してみてください。